にほんブログ村 犬ブログ チワワへ
にほんブログ村

2012年10月13日土曜日

苅谷剛彦「学力と階層」

義務教育は全ての子供たちが享受でき、その機会は平等である、と思っている人が多いと思います。特に、「努力」すること自体は、その人の能力に云々にかかわらず、誰しも持っているもので、その努力次第で、今よりも上に行くことができると。

私もそう思っていました。努力して勉強すれば、できるようになる、今より上にいける、できないのはやらないからだと。

ただ、昨今良く耳にするのは、親の学歴や意欲、経済力によって、子供の学力に差が出てくるというのです。しかもその影響は小学校や中学校の時からで、その差の出方は年々大きくなっているということをこの本「学力と階層」はデータから示しています。一番の懸念は「学習意欲」に差が出てくるということで、つまりは「努力」することです。親が子供とともに行う文化的活動等が子供が学校内外での学習意欲に影響を与えるということになります。

一旦、学習する意欲をなくしてしまうと、取り残されていくのが今の世の中の構図になってきています。 意欲さえあれば、後になって気がついても追いつくチャンスはありますが、意欲そのものがなくなってしまうことは、社会に出たら厳しい生活が待っているのではないでしょうか。現在は社会に出ても自ら学習していかないといつの間にかおいてきぼりになってしまうのですから。

今は少子化の時代、大学に希望すれば入れる時代になりましたが、その学力にも疑問が投げかけられています。分数の計算ができてない、H2Oの化学式が何を表わしているかわからないなど。

これらが、親の階層が影響した結果であったら、そしてその影響がますます拡大していくならとても恐ろしいことです。

教育は最も大切なことですから、もっと文科省にはもっと本気で取り組んでほしいものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿