How to 本や人生本が続いたので、小説を読んでみたくなりました。で、大好きな作家宮部みゆきさんの最新文庫「名もなき毒」を読みました。大手企業の会長の娘婿である主人公が、裕福で幸せな生活の中から見える出来事、人の心が持つちょっとした毒から起きてしまう出来事を宮部みゆきさんならではの心の動きを丹念に追うことで、ついつい引き込まれて読んでしまう構成になっています。いつもながら、何かすごいトリックがあるわけではありませんが、なぜそういう事件を引き起こしてしまったのか、その心理をじっくり描きだしているところに面白さがあるわけです。