この本「ストーリーとしての競争戦略」は、久々に面白いとおもったビジネス本です。
最近読んだビジネス本は、ちょっと物足りなかったり、何だか煙に巻かれているような感覚に襲われたりと、しっくりこなかったので、この本は語り口がビジネス本らしくないということもあってか、小説のような感覚で読めて、「分かりやすい」というのが特徴だと思います。
もともとも著者の楠先生は話がおもしろくて、人を引き込む力がありますが、この本もその力がそのまま出ていると思われます。
戦力論は良く言われているフレームワークやテンプレートなどの分析で解明されるものではなく、その文脈つまりストーリーの中で解されるべきというものです。ストーリーにはある種の因果関係があり、その結びつきの強さ、そして、その結びつきの方向の広がりなどで、戦略として良いものかどうかがわかるというものです。いつかの事例をまじえながら、じっくりと読み解くその姿勢は、初心者にも分かりやすくお薦めです。
私も、もてはやされている戦略論について、何となくしっくりこない時があったのですが、きっとそれは欧米系のシステマチックなやり方というか、紋切り型というか、何となく「そんな簡単ではないだろ!」的はところもあり、ストンと腹に落ちなかったからだと思います。
でも、この本は、分かりやすい語り口で最初から最後までつながっているので、戦略とは何なのか、それは本当はおもしろいものだということを気づかせてくれます。
これはかなりお薦めです。500pはありますけど、読んでみるとおもしろいですよ!
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